第6回 実家じまい・空き家
売却が難しい実家・土地を手放すために、引き取り手の探し方と国庫帰属制度を確認しましょう
実家を売りに出しても買い手が見つからず、管理費や税金の負担だけが続いている場合、どうすればよいのでしょうか。一般の買い手には選ばれにくい不動産でも、隣地の所有者や、その地域で住まいや活動場所を探している人には、利用価値があるかもしれません。価格を下げるだけでなく、譲る相手や条件を見直すことも大切です。この記事では、隣地の所有者への相談、無償・低額での譲渡先の募集、相続土地国庫帰属制度を比較し、費用と手続きを確認しながら実家を手放す方法を説明します。
この記事のポイントを確認しましょう。
- 売却が難しい理由を整理し、隣地の所有者や利用希望者への譲渡を検討しましょう。
- 無償・低額で譲る場合も、受け取る側の負担と費用の分担を確認しましょう。
- 引き取り手が見つからない場合は、解体を決める前に国庫帰属制度の条件を確認しましょう。
売れない理由を整理し、譲渡条件を見直しましょう。
買い手が見つからないときは、価格だけでなく、物件の状態と募集条件を確認しましょう。建物の傷み、家財の量、道路との接し方、境界の不明確さなど、購入をためらう理由は物件によって異なります。問い合わせや内覧の反応を、不動産会社と振り返ることが出発点です。
例えば、住むためには修繕が必要な家でも、隣地の所有者には敷地を広げる用途が考えられます。ただし、使えるかどうかは土地や建物の条件次第です。「価値がない」と決めつけず、誰が何に使うかを変えて考えます。確認することは売れない理由です。次にすることは、希望価格、家財の扱い、引き渡し条件を整理して相談することです。
解体は慎重に、最後の手段と考えましょう。
老朽化が著しく、建物の利用は無理だと解体を実行される方が多いですが、物件状況をよく確認しましょう。更地にされた後に不動産会社へ相談される方が一定数いらっしゃいますが、昔と建築基準法も変わっておりますので、再建築が困難な場合もございます。
建物を解体することで売れる物件であれば、元から需要のある物件であり、価格設定が間違っていただけの可能性もあります。地方ですと、土地相場よりも解体費用の方が高い場合もありますので、無償譲渡した方が良かったというケースも考えられます。
無償・低額で譲る場合も、費用の分担を決めましょう。
隣地で希望者が見つからなければ、募集の範囲を広げて利用したい人を探しましょう。自治体の空き家バンクなどが情報発信の窓口になります。登録条件や利用条件は地域によって異なるため、無償・低額での譲渡を掲載できるかも窓口へ確認します。詳しくは国土交通省の案内を参照できます。
無償で譲っても、受け取る側に修繕や家財処分、登記、税金などの負担が生じる場合があります。個人からの贈与は贈与税の課税対象となり得ます。また、著しく低い価格での譲渡では、時価との差額が贈与とみなされる場合があります。金額だけで判断せず、税理士などへ確認しましょう。
表は横にスクロールして確認できます。
| 方法 | 引き取り手の探し方 | 主に確認すること |
|---|---|---|
| 隣地の所有者へ譲渡する | 敷地の拡張などに使いたい人がいないか相談します。 | 境界、建物の扱い、譲渡価格、費用の分担を確認します。 |
| 無償・低額で譲渡先を募集する | 空き家バンクなどで、その場所を利用したい人を探します。 | 掲載条件、修繕・片付け、登記や税金の負担を確認します。 |
| 国庫帰属制度を検討する | 相続した土地について、法務局へ相談します。 | 対象要件、準備費用、審査手数料、負担金を確認します。 |
確認することは、相手が物件の状態と負担を理解しているかです。次にすることは、不具合や残す家財を伝え、費用の分担と引き渡し条件を契約書にまとめ、所有権移転登記までの手順を専門家と確認することです。
引き取り手が見つからない場合は、国庫帰属制度を確認しましょう。
譲渡先が見つからない場合は、相続土地国庫帰属制度も検討できます。相続などで取得した土地を、要件を満たす場合に国へ引き取ってもらう制度です。「資産価値がない」「売却できない」こと自体が対象要件ではありません。共有の場合は共有者全員での共同申請が必要です。条件は法務省の制度概要で確認できます。
建物がある土地は申請できず、更地にすれば必ず承認されるわけでもありません。境界が明らかでない土地や、管理に過分な費用・労力がかかる土地などにも制限があります。解体を決める前に、法務局へ相談しましょう。
審査手数料は土地一筆につき14,000円で、承認後には負担金が必要です。負担金は20万円が基本ですが、一定の市街地の宅地などは面積に応じて算定されるため、一律ではありません。負担金の説明も確認し、解体などの準備費用を別に見積もります。確認することは対象要件と総費用です。次にすることは、土地の資料をそろえて相談することです。
手放すまでの費用と、持ち続ける負担を比べましょう。
判断するときは、受け取る金額だけでなく、ご自身が支払う費用と継続的な負担を比べましょう。無償譲渡でも所有者が片付けなどを負担する場合があります。国庫帰属でも準備費用や負担金がかかります。方法ごとに見積もりを取り、管理を続ける場合と並べて考えます。
例えば、税金・保険・管理などの年間支出を仮に24万円とすると、同じ支出が5年間続く場合は120万円です。5年前には建物も使用できていたとしても、5年間で修繕が必要な状況になってしまい、より手放すことが困難になる場合もあります。
確認することは、各方法での支出と、家族が担う管理の負担です。次にすることは、年間の維持費と物件の状況を整理し、譲渡先の探し方や費用を相談することです。検討している間も、点検や必要な管理を続けましょう。
読んだあとにすることを確認しましょう。
登記や境界に関する資料、建物の状態、年間の維持費を整理しましょう。その情報をもとに、隣地への相談や募集方法、費用の分担を確認します。譲渡先が見つからない場合は、解体を決める前に不動産会社へ相談、または国庫帰属制度について法務局へ相談しましょう。
制度の詳細は、参考資料で確認できます。
参考資料の確認日:2026年9月27日。個別の適用条件や手続きは、所在地の市町村や法務局・税務署・専門家へ確認してください。
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実家の状況を整理して、
進め方を考えましょう。
所在地、建物や家財の状態、ご家族の希望をお聞かせください。まだ売ると決めていない方も、管理や準備について気になっていることからご相談ください。




